出世したい?したくなく?管理職になる人と管理職になるべきではない人の特徴

出世したいと思ったことはありますか?

私は昭和の生まれで社会人になったのは20年ほど前のことになります。今とは時代が違う、というといかにも年寄りが言いそうなことですが、実際に今とは違ったと思います。

なぜ人は出世したいのか

2000年初頭−−新卒で入社した会社では私を含め同期のほとんどが出世することを望んでいた。飲み会の会話といえば誰が最初に出世するか。時間の経過とともに否が応でも出世していく企業において、いち早く出世することこそが仕事をする全てだった。

なぜ出世したいのか。当時は理由など考えたこともないが、今思えば誰よりも早く出世し、誰よりも優秀だと実感したかったからかもしれない。

同時期に出世した同期と居酒屋でお互いがいかに優秀かを褒め合いながら酒を飲み交わす。そんなことで自分が優秀だと再確認し胸を撫で下ろす。

必死に頑張って手に入れたものは、たったこれだけのことだった。

出世するメリットはあるのか

手柄は上司、責任は部下などと言われるが、問題があるとしたらお客さんを前にして「悪いのは全部こいつのせいなんですよ」などと言う上司だろうか。やばい上司だ。

私からすれば基本的には手柄も責任も当事者のもの。上司がプロジェクトの責任者であるなら、プロジェクトの成功や失敗は上司のものであるし、個別の事象−極端な例を出すと犯罪など−に関しては該当社員が責任を取るべきだと考える。

何でもかんでも上司が責任をなどと言っていたらやっていられない。

ただでさえ重責がかかる役職であるにもかかわらず部下から「あの上司は手柄を横取りする」などと言われ出世するメリットはあるのだろうか。

もちろん悪いことばかりではない。多少ばかりか給料も上がり、責任ある立場にやりがいを持っているリーダーも少なくないだろう。

リーダーは自然と決まるもの

昨今では管理職になることを望む人は少ない。当然のことだし、冷静に判断できている現代人はすごい。

管理職はメリットとデメリットを天秤にかけたときに明らかにデメリットが大きい。「上司に手柄をーー」などと言っている人は、そうまでして手柄をアピールしないといけない状況に追い込まれている上司の状況をおもんばかって欲しい。

責任のない立場でそこそこの給料がもらえて更に自分の時間も確保できているとしたら、これ以上言うことはない。「ずっとこの状況が続けば」と願っても、会社が放っておかない。年月は過ぎ、ベテランになり知識も技術も誰よりもある。周りは若手ばかり。誰が見てもリーダーは一目瞭然となる。

肩書きなどなくともリーダーは自然と決まる。肩書きなど必要ないが、ないならないで「あいつはいつも仕切っている」と煙たがる人が現れる。やはりリーダーという肩書きをつけておくのが合理的だとわかる。

もしリーダーを目指したいと言う人がいたら肩書きなどなくとも、普段からリーダーシップを発揮することを意識するといいだろう。

悪いヤツほど出世する

管理職になりたくない社員は、会社やチームではなく自分自身にパワーが向いていると考えることができる。

一方で管理職は自分自身ではなく、会社やチームにパワーを向けるべきだと考えられている。会社やチームのことを第一に考え、常に謙虚で優しい上司は理想の上司と言われるかもしれない。

ーーもし管理職が自分のことだけを考える人だったとしたら?

おそらく嫌われる上司になるに違いない。メンバーは自分のことしか考えておらず、出世はしたくないと言っているにもかかわらず、「上司は自分のことしか考えていない」と愚痴を言うのだ。

『悪いヤツほど出世する』という本を紹介したい。

ジョブズもゲイツもウェルチも、「いい人」ではなかった! リーダーは謙虚であれ、誠実であれ、そして部下への思いやりを持て――一般的に優れたリーダーはこのような資質を備えるべきだと思われている。しかし、現実のデータを分析すると、実は多くの成功しているリーダーはこうした資質を備えていない。スタンフォード大学ビジネススクールの教授が、巷にはびこる「リーダー論」のウソを暴き、組織の目標を達成し、職場環境をよくするために何が効果的かを、豊富なデータと実例から解き明かす。

本によれば、理想の上司 = いいヤツ、そうでない人 = 悪いヤツということになる。しかし私はそうは思わない。世の中は自分の利益を追求する人の集まりで構成されている。自分の利益を追求した結果出世し、チームを率いて更なる利益を追求する。これこそが自然な姿であり、世間が抱く「理想の上司」像こそが誤りであると考えられる。

私は私の利益のために出世することを望み管理職となった。私は理想の上司を思い描いている社員にとって「悪いヤツ」に他ならないだろう。

理想の上司のもとで働くことは理想である、ということを否定するつもりはない。しかし理想の環境は誰かの犠牲の上で成り立っているのかもしれないということも忘れてはいけない。

自分を犠牲にしてでも、会社のために尽くしたい、少しでもチームをよくしたいと考える人は、絶対に管理職になるべきではない。自分の利益があり、自身が豊かになってこそ、その先に理想はある。

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